2012年06月01日

2012年度・新歓予定

2012年度の新歓説明会の日程が決まりました。

第一回新入生説明会 4/10(火) 於・4共32
第二回新入生説明会 4/13(金) 於・4共40
第三回新入生説明会 5/1(火) 於・4共32

2012年度新歓期の読書会の日程が決まりました。


第一回 4/17(火) 於・4共32 伊藤計劃「From the Nothing, With Love」 (ハヤカワ文庫『The Indifference Engine』、『伊藤計劃記録』、創元SF文庫『超弦領域』所収)
「例えるなら私は書物だ。いまこうして生起しつつあるテクストだ」――オリジナルの意識を別の身体へ転写し続けることで、イギリスの諜報員として生き続ける「私」はある日、その後継者が次々と殺されているという情報を受ける。早速その調査に乗り出した「私」は、その結末として己の実存について身の毛のよだつ真実を知ってしまうのだった。
 単なる007シリーズのパロディに留まらない「声」を持つ、中編SFの傑作。


第二回 4/27(金) 於・4共32 アイザック・アシモフ『われはロボット』(ハヤカワ文庫)
「ロボット三原則」をこの世に初めて送り出した、アシモフのロボットものの短編集第一作。この短編集でははじめは単純な労働者としてのロボット達が最終的には人類を導くまでに至る道筋が、老心理学者によって語られる。各話はまずロボットがハプニングを起こし、「なぜロボットがそんなことをしたのか」を推理するミステリー仕立て。単純に謎解きとして面白く、それでいて「ロボット」という概念そのものの歴史に残る作品。


第三回 5/8 (火) 於・4共32 グレッグ・イーガン 「しあわせの理由」(ハヤカワ文庫『しあわせの理由』所収)
十二歳の少年の脳に腫瘍が発見された。手術をしても十年の間に死ぬ可能性は三分の一。しかし彼はしあわせだった。うきうきして、こわいもの知らずで、勇気凛々あふれんばかりだった――技術はどこまで人を変えうるか。“自分”とはいったい何なのか。細部に渡る状況の描写と、丁寧な心情の追跡が生み出した、現代最高峰のSF短篇。
 

第四回 5/18(金) 於・4共32 青木淳悟「四十日と四十夜のメルヘン」(新潮文庫版『四十日と四十夜のメルヘン』所収)
チラシを配る「わたし」と文芸創作教室に出席する「わたし」、四日間の日記を書き続ける「わたし」とチラシの裏にメルヘンを書く「わたし」──全篇は一人称で語られるが、それらの「わたし」が同じ人物であるとは言い切れない。記述は相互に矛盾し、世界は全体像を結ぶこともないまま情報の断片に解体されていく。作品として破綻することによってかえって精彩を放つ不思議な小説。

※この作品は『新潮』誌上に掲載されたものと単行本版、新潮文庫版とで併せて3つのバージョンが存在しますが、それぞれ内容が大きく異なりますのでご注意ください。読書会では新潮文庫版のものを扱います。

第五回 5/22(火) 於・4共32 円城塔「道化師の蝶」(講談社『道化師の蝶』、『文藝春秋2012 年3 月号』、『群像2011 年7 月号』所収)


乞うご期待
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2012年05月31日

新入生の方へ

 
京大SF・幻想文学研究会とは
京大SF・幻想文学研究会(KUSFA)はいわゆる文芸サークルです。普段は例会で、サークルの活動についての会議を開いたり、本の話をしたりしています。また、創作活動、レビューなども行っており、それらをまとめて会誌を発行しています。
「SF」・「幻想文学」研究会とありますが、SFや幻想文学、ファンタジーだけを読んでいるわけではありません。会員の好きなジャンルは多岐にわたります。単純に「本を読むこと」が好きな人であれば誰でも歓迎します。
例会は毎週火曜と金曜の18時30分より行っています。会費は半期千円で、新入生については免除となっております。
 
 
新歓読書会への参加を考えている方へ
新歓読書会は四、五月に全部で五、六回ほど行います。日程・内容に関しては、「新歓読書会について」の記事を参考にしてください。
読書会とは、担当者が事前に作成してきたレジュメをもとに、課題作品に対する意見や感想を交換したり、作品を批評したりする集まりです。作品を未読の方も参加できますが、時間中は手持ち無沙汰になってしまうかもしれません。
課題作品については、SF研の本棚に何冊かある場合もありますので、例会やメールなどで相談してくださればお貸しすることもできます。気軽にご連絡ください。
読書会はこれといって厳格なものでも崇高なものでもありませんので、新入生の方も二回生以上の方も、興味のある作品がありましたら、どんどん参加してください。
 
 
通常例会とは
通常例会とは、毎週火・金曜日に4共の教室などを借りて行なわれるSF研の定期的な会合で、今後の活動予定や各種イベントへの参加などについて話し合う集まりです。
特に決められた議題がない時は、本が好きな人たちの雑談になります。 新歓期は基本的に雑談になりますので、「読書会に参加するのはハードルが高いけれど、SF研の活動の雰囲気を知りたい」という方は是非お越しください。
 
読書会・例会はおおむね20時頃に終わります。終了後、皆で食事に行きますが、読書会・例会のみ参加して帰るのも自由です。
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2012年05月11日

5月8日「しあわせの理由」読書会

 2012年度3回目の新歓読書会は「しあわせの理由」でした。

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 SFに馴染みのない新入生にもぜひイーガン作品の魅力を知ってもらおうと思い、イーガンの多くの作品に見られる自己の性格や価値観を変えてしまえる“価値ソフト”や“神経インプラント”という概念を、ごく近い未来を舞台にすることで身近なものとして描いたこの作品を選出。
 結果的に4人の新入生と僕を含め5人の現役会員が集まりました。

 この短篇の一番の山場は後半の手術後からラストまでだということで、しあわせを失うまでの経緯としあわせを失ってからの暗黒の日々はさっと流そうか
 と思ったのですが、
 読書会を担当するにあたって読み直したところ、しあわせを失うまでの過程についてもよく練り上げられ、それこそが作品全体を通した身近さ・現実感の根源になっていると思い、ある程度くわしく追っていきました。参加した新入生にも「しあわせを失い無気力に過ごす日々がすごくリアルで共感しました」という方がおり、くわしく触れてよかったと思います(いいね。君! SF研向きだよ!)

 その後も話の流れに沿って僕の思いの丈をしゃべりつつ進めていきましたが、擬似神経導入の手術後、あらゆるものがしあわせに感じられるようになったところに入ったところで、「この状態ってどう思う? 僕は悪くないんじゃないかと思うんだけど」という質問を投げかけたところ「それは生きてると言えるのか」「いや僕はそれは素晴らしいと思う」など狙い通りの反応があり、そこから議論が盛り上がりました。

 ラストの場面について、ドブ川の横、小汚い部屋に住む主人公がそれでも「ぼくはここが気に入ってるんだ」という、その場面はディストピアなのではないか。
 いや、本人がしあわせを感じているのならそれはしあわせ以外の何ものでもないのではないか。

 自分で恣意的に選んだ価値観しか持たないなんて、そんなものは人間とは言えないんじゃないか。
 いや、どんな人間も誰かから与えられた文化に影響を受けているのだから、本当に自分で選んだものなんんて何もないのではないか。

 より唯物論的な見方をするならもっと個人の選択が無意味な書き方があるのではないか。
 
 記憶が残っており「今は不幸なはずだ」という客観的な認識があれば、本当にしあわせにはなれないはずではないか。

 などなど。
 まだまだ話足りないこともありましたが、時間が迫っているということで20時を目処に見切りをつけ読書会は終了となりました。初めて来てくれた方も含め、新入生の方からも積極的に発言や疑問の提示があり、盛り上がる読書会になって良かったです。
 そのうちまた他のイーガンの話もしたいなあ。

 以上、読書会担当長野による読書会報告でした。
タグ:読書会
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2012年04月29日

五月の活動日程

2012年五月の例会予定です。

5月1日(火) 4共32 第三回新入生説明会
  4日(金) 休日
  8日(火) 4共32 第三回新歓読書会 (グレッグ・イーガン 「しあわせの理由」)
  11日(金) 4共40 通常例会
  15日(火) 4共32 通常例会
  18日(金) 4共32 第四回新歓読書会 (青木淳悟「四十日と四十夜のメルヘン」)
  22日(火) 4共32 第五回新歓読書会 (円城塔「道化師の蝶」)
  25日(金) 4共33 通常例会
  29日(火) 4共32 通常例会


例会は毎週火曜/金曜の二回、19時頃に開始します。

今年も18時〜18時半頃、中央キャンパス・クスノキ前で看板持ちを予定しています。会員が例会教室まで案内いたしますので、新入生の方はクスノキ前でお待ちください。
例会教室に直接来てくださってもかまいません。
posted by KUSFA at 23:30| Comment(0) | TrackBack(0) | INFO | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする